最近、ある宿泊施設のアンケート制作および分析のお手伝いをさせていただいております。ほとんどの宿泊施設で宿泊アンケートを実施しており、回収したアンケート用紙を元に集計をし、総合(全体)○○点、大浴場△△点、料理□□点などと数値化をした上で、今後の目標設定や問題点の把握等に利用されているのではないでしょうか?
内容としては、記名・無記名の別はあるとしても、デモグラフィックデータ(年齢、性別、居住地域、職業など)と、お客様満足度(客室や大浴場などのハード、料理、サービスなどのソフトについて)を記入していただき、最後に感想やご意見といった自由記入欄を設けている構成が多いと思います。
それにプラスして、顧客属性(人数、媒体、予約経路、来館回数など)をチェックする宿泊施設もあります。
宿泊されたお客様のデータを集計して、お客様満足度の向上に努めることがいかに大事かはいまさら言うまでもありません。数値化したデータの分析およびフィードバックも大切ですが、自由記入欄に書かれたお客様の生の声をいかに今後の経営に反映させるかの方が、お客様満足度の向上に繋がるでしょう。
宿泊施設はお客様に館内利用とサービス(食事を含む)を提供しているのですが、意外とお客様の心の中を吸い上げることができません。「コミュニケーションで感想や意見を聞き取れる」という施設は別にして、ほとんどがアンケートに頼っているのが現状だと思います。だからこそ、アンケートの集計枚数を増やすために記名か無記名かとか、どの場所でどのように回収するのかとか、粗品をプレゼントするなどで集計枚数を増やす努力をされていると思います。
ただ、もったいないと思うことがあります。
せっかく努力をされているのですから、お客様の心の中をもっと覗きたいと思いませんか?「来館の目的は何か?」「何を期待しているのか?」「当館の看板商品は何か?」「なぜ当館を選んだのか?」等、これらが聞き出せれば、顧客層が絞れます。
デモグラフィック(統計学的)データではなく、サイコグラフィック(心理的特性)データが手に入るのです。つまり来館している顧客層のデータが取れるということは、狙いたい顧客層がわかるということです。(ただし、あまりにもお客様記入欄が多いと初めから記入するのを拒否されてしまう可能性がありますが・・・)
これが手に入れば次に欲しいデータは「顧客の心の中にある競合」ですね。
企画設計室 新島 崇宏