仕事人コラム

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2010年1月アーカイブ

本を落ち着いて読める場所

最近、ある旅館に宿泊されたアンケートを読んでいて「客室以外で本を落ち着いて読める雰囲気の場所を提供してほしい」というものに目が止まりました。
日常生活から離れて、好きな読書三昧という上質な時間を過ごしたいという気持ちが伝わってきましたが、旅館そのものが旅行目的となってきている今、多くの宿泊滞在者の求める共通項ではないかと思います。

その滞在イメージとしては、自然環境のよいライブラリーコーナーで、どっしりとしたソファーに座って、こだわりのハーブティを飲みながら好きな本を読み、日常生活には無くなってしまったしっとりとした「和風」空間の中で温泉情緒を楽しむといったところでしょうか。最近は談話室の整備が進み、無料コーヒー、ライブラリー、真空管アンプでの音響、リラックスチェアーの設定など差別化空間の提供が増えつつあります。

そのため、宿泊ユーザーにとっては、宿泊先の正確な情報の要求レベルはますます高くなり、料理の細かい内容、泊る部屋の内装、客室備品やアメニティ関係まで詳細にわたっています。ある調査によれば、ネットユーザーの半数近くが予約サイトを利用して宿泊申込をしているといい、さらに予約サイトを使った人の6割以上が口コミ情報を参考にしているそうです。

旅館経営サイドとしても、メイン客層の求めるきめ細かな宿泊商品をどこまで提供できるか、さらには、その情報を自館のホームページでいかに正確に提供できるかが問われていると思います。
個性化がますます進んだ宿泊ユーザーに、施設装備の制約はあるものの、滞在提案の中からチョイスしていただけるような、宿泊商品を提供するお手伝いができればと思っています。
 
 
noguchi.jpg企画設計室 野口

最近は、世の中のスピードが加速度的にどんどん早くなっている為、常に新しい発想と考えがなければ、生き残れない時代だと思います。

 

7~8年前に作られたビジネスホテルは、最低限の広さで客室を数多く作ることで収益性を高めるというモデルが主流でしたが、最近は価格競争にさらされ苦戦が続いていると聞いています。

 

シングルルームのベッドサイズもW1200からW1400に広くなり、更にはW1600のホテルも出始めています。ユニットバスサイズも1216から1418へ大きくなったり、高機能ユニットシャワーが設置されたりと、ゆとり・安らぎがキーワードとなって進化しているようです。宿泊者にとって魅力の少ないホテルには、残念ながら、価格競争しか残っていないことになります。

 

 

当社に客室改装の提案依頼があった場合、ただ表を変えてきれいにするだけでは、ホテル事業主様の為にはならないと考えています。商品としての客室のあり方・宿泊者の立場に立ったお部屋のあり方から提案するよう心がけています。

 

その中で、この時代の流れにいかに対応するのかが最大の課題です。アンテナを高くはり、情報収集を広く行い、常に自分を磨いていかなければならないのです。

 

情報収集については、ネットにある情報もありますが、私が気にいっているのは人と面会して得る情報です。いろいろなステークホルダーと面会して声を聞くことは、デジタルな時代にあって効率が悪いと考える人も多いでしょうが、時の流れが速い時代だからこそアナログ的なコミュニケーションが重要だと思います。

 

この仕事の楽しさのひとつが人との出会いやコミュニケーションです。時代遅れといわれても、大切にしていきたいと考えています。

 

建装部 松村一美